商店街協定部会

商店街協定とは

街が快適に安全で楽しくあるためには、街の約束事が必要になります。通常は、法律などでその約束事が決められています。法律による約束事は、どこの街でも適用できるようにできており、街がもつ様々な特性を踏まえてできているものではありません。そこで、街が生活者やそこに働く人たちのものとするために、自ら約束事をつくり、それを守る努力を続けることが大切になります。川崎駅周辺地区の商業地を、より快適に安全で美しい街とするために、商業者が中心になり「川崎駅周辺地区商店街協定」を定めました。商店街協定は、法律と異なり法的規制がかかるものではありませんが、約束事をつくり守る心映えが街をつくっていくと考えております。

川崎駅周辺地区商店街協定

第1条 目的

川崎駅前地区商店街協定(以下 商店街協定)は、川崎駅周辺地区を対象として「誰でもが楽しく安全に歩ける街を形成する」ために、関係商店街全体が協同して守るべきことをかわさきタウンマネージメント機関(以下かわさきTMO)が定め、世界に誇れる街の環境を創ることを目的としている。街の環境をつくるものは、そこに生活し、そこで営む人々である。それら人々を信頼することなくして、街の環境はつくりえない。本協定は、これら信頼を構築し、信頼の上になりたつものである。

第2条 対象の範囲

対象は、かわさきTMOの活動対象地区とし、地区内において事業を営むものすべてとする。

第3条 看板

置き看板は、敷地内に置くものとする。敷地からはみ出して道路上に置かれた看板は、通行者の歩行を妨げ、危険であり、商店街の美観を損なうものである。また、看板のデザインは、商店街が目指す環境に沿ったものとする。

ただし、置き看板および看板のデザインに関して各商店街が定めるものがある場合は、各商店街の方針に準ずるものとする。

第4条 商品展示

各店舗の商品展示は、それぞれの敷地内で行う。敷地よりはみ出しての道路上の商品展示は、道路交通法違反となるものであり、通行者の歩行を妨げ、危険であり、商店街の美観を損なうものである。敷地よりはみ出して商品展示することを禁じる。

ただし、各商店街において、イベントや特殊な環境を形成する場合は、商店街の方針に準ずるものとする。

第5条 自転車

自転車は、定められた場所以外に置くことを禁じる。自転車の放置は、都市景観を阻害し、路上歩行空間を奪い、高齢者・障害者・幼少者などにとっては危険ですらある。当該地区の事業者は積極的に自転車の置場を設置することに努めるほか行政の自転車対策に協力し、路上等からの放置自転車を排除する。

第6条 客引き行為

安心かつ快適に歩き楽しめる街にするために、客引き行為を禁止する。客引き行為は、歩行者に不安と不快感を与え、街の品格を貶める行為である。神奈川県迷惑行為防止条例を基本として当該地域から客引き行為を排除する。

第7条 荷捌き

当該地区内の商品等荷物の搬出搬入において、駐停車は定められた所定の荷捌き場を利用することとし、歩行者の安全を阻害しないように努める。

第8条 国際都市にむけて

川崎市は全国の都市のなかでも外国人居住者への環境整備が図られているが、さらに羽田空港国際化を契機として商店街では国際都市にふさわしい環境およびサービスの整備をはかる。

第9条 協定の実行

本協定は、とくに罰則規定を伴うものではない。よって、その実行性においては、各商店街及び各店舗の積極的な賛同と協力に頼るものである。本協定に賛同し協力する店舗には、その「心映え」をあらわす形でTMO所定の印(マーク)を提供する。所定の印が増えることで「店舗の心映え」が「通りの心映え」となり、そして「街の心映え」となることを期するものである。